はじめに
キャリコン(キャリアコンサルタント)に必要な能力の一つに、
相談者の主訴と見立てを把握することというのがあります。
「主訴」は相談者の来談目的。
「見立て」は相談者自身が気づいていない(キャリコンが予測する)問題点。
NLPは後者の「見立て」を掴むのにまず必要です。
もっというと、相談者の心の論理構造を把握するのに非常に強い武器になります。
また、その見立てを克服すべくどういう目標を立て取り組むのか?
どういう言葉がけなら、相談者が納得感持って歩み出せるのか?
NLPの技術を知っていれば、より相談者のためになる支援が可能だと
私は思い、NLPについて少し勉強したのでアウトプットしたいと思います😃
NLPとは?
Neoro:神経
Linguistic:言語
Programing:プログラミング
…の略で、神経、言語、プログラミング3者の関係をベースに
脳と心を活用するための心理学であり、言語学です。
なりたい自分になるためにプログラミングをどのように変えれば良いのか。
それを実践するのがNLPです。
結論
NLPは人類の叡智!
キャリコンに関わらず、対人支援や教育的な要素が必要なところで活用すべし!
というわけで進めていきましょう!
❶なんだかんだラポール
ラポールとは、フランス語で「親和関係」という意味で、
NL Pでは相手と自分との間に心のつながりを実感して、
信頼関係を作ると言う意味で使われています。
『マンガで分かる!すぐに使えるNLP』より
キャリコンに限らず、対人支援の現場では不可欠なもの、それがラポールです。
関係構築を相談初期にどれだけ出来るかが、腕の見せどころ😃
ラポールの築き方は何通りもありますが、ここでは3つ紹介します。
ミラーリング / ペーシング / バックトラッキング
この本でも「ミラーリング」をラポール形成の第一歩としています。
身体の動きをミラー(鏡)のように合わせることで、
親近感や一体感が無意識下に生まれ、コミュニケーションが取りやすくなる
という原理です。
例えば、うなづくタイミングや深さ、姿勢、足を組む向きやタイミング、
お茶を飲むタイミングなど…
ただ、注意点としてわざとらしくなると、からかわれていると思われ、
逆効果😅
「ペーシング」は、相手の気持ちや行動に合わせること。
例えば、話すスピードや声の大きさ、呼吸のペース。
呼吸のペースが同じ人は仲良くなれるといわれ、
「呼吸が合う」「あうんの呼吸」と昔から言い継がれていますよね。
➜確かに学生時代、新しい環境やクラス替えなどあったときに
周りを見渡すと、最初に仲良くなるのはなぜか話すペースが
似ている人同士だったかも。。。あとづけ😅
「バックトラッキング」は単純にオウム返し🦜
バックトラックは直訳すると、「来た道を引き返す」
例)
相談者「〇〇さん、本当にムカつくんですよ!」
キャリコン「〇〇さんに本当にムカつくという思いを持っているんですね」
と、することで相談者に自分の発言を聞いてもらえているという安心感を
持ってもらうことができます。
➜キャリコンのロープレ(想定相談)に慣れてくると、忘れがち。
これを相談初期にできないと、本質的な内容に入っていかないことが多いです。
ついつい、解決策をすぐ考えたり、主観入れたりしちゃったり…😅
資格試験的にも、実践的にも、ホントそう…。
「気をつけなはれや!」(なぜか、チャンかわい)
❷構造化からのチャンキング
チャンクとは「塊」のことで、物事をとらえるときの「くくり」のこと。
物事を大きなくくりでとらえることを「チャンクアップ」(部分➜全体)。
小さなくくりでとらえることを「チャンクダウン」(全体➜部分)。
この調節をチャンキングと呼び、目標管理で行き詰まったときに役立ちそうです。
自分の問題も、相談もそうですがチャンキングするためには、「悩みの構造」を
把握することが不可欠ですね。どの部分で悩んでいるのか、全体像はどうなっているのか、
俯瞰して見ることが、チャンキングの必須条件だと思います。
例えば過去の私だとしたら、「転職」を目標に掲げたときにチャンクダウンしないと、
何も始まりませんでした。誰でもそうですけど笑
「どの領域で転職するかを選ぶ」➜「資格を取る」
➜「養成講座に通う」➜「スケジュールを組む」
以上が、やや粗々ですがチャンクダウン。
行動レベルに落とすと言い換えてもいいですね。
チャンクダウンするときには
「~のためには何が必要?」と何度か問いかけることで
行動レベルまで落とせそうです。
それに対し、チャンクアップは
「転職」➜何のため?➜ストレスから解放されたい➜ストレスから解放されるのはどういう状態?
➜自分が納得いく価値観のもとで動けるとき・・・自分らしく働きたい
➜どういう時に自分らしさを感じる?➜・・・人の役に立っていることをもっと実感したい…
のように、より上位目標に向かうように進めていくことがチャンクアップ。
そのときの問いかけとして「それは何のため??」が有効です。
「具体と抽象」の関係ですね。
この本では、「メタモデル」(省略・歪曲・一般化したものを具体化していく)と
「ミルトンモデル」(具体的なものをあえて抽象的に例える)でも
やや類似した内容で解説しています。
❸無意識シグナル
目標設定をしっかりしたのに、なかなか動けないとき!
ありませんか?その時は、本当はその目標達成を自分が望んでいない可能性が
あります。また、勤め先に行くとなんとなく嫌な感じがする、
特定の人に会う前に胃が痛くなる、などありませんか?(私はありました!過去形)
逆に、その人に会うとなぜか元気になったり、合う前からワクワクしたり、
やる気になったり、その場所に近づくと鼓動が早くなったり。。。
それらをNLPでは「無意識シグナル」と総称しています。
心の声、身体の声、それらを合わせたものでしょうかね😃?
自分自身だったら、それらをどれだけ感じ取れるか?
その感度が自分のキャリア選択に影響を及ぼすような気がします。
「〇〇をしていると時間を忘れる」「~~な人と共にいると楽しい」
私にとって、それがキャリコンでした。
人の相談を受けて、ともに前向きに考えていくことや
キャリコンの勉強・カウンセリングの勉強をしている時、
人に貢献しているかもしれない、自分が成長しているかもしれないと思い、
血がどくどくします笑。
そのような相談者の心の声、身体の声をどう聞き出すか?
それが【ラポール形成×キャリコン技術×NLP】にかかっている
といったところでしょうか😃
まとめ
この著作では、その他にも、優位感覚(V,A,K)、リフレーミング、アンカリング・・・
などあげればキリがないですが、わたし的には上記3つが相談にしても、
自分の悩み反芻思考にも対応できるかなって思います。
結論:
NLPは人類の叡智!
キャリコンに関わらず、対人支援や教育的な要素が必要なところで、
活用すべし!
😃勉強を続けつつ、実践していきます!
参考文献
『マンガでわかる! すぐに使えるNLP』藤川とも子 著